夢見草子

桜の別名を夢見草といいます。徒然なるままに休み続ける日々。

パラレルワールド・シアター を観て

パラレルワールド・シアターという映画を観た。友人が出る映画ということもあり、すごく楽しみにしていた映画。

自主制作の映画で、去年のGWにエキストラにも参加させてもらった。カメラや私にはわからない大きな機械を持って走り回るスタッフや、役者さんの生のお芝居、どれも迫力があってひたすら見入ってしまった。(ちなみに私、エキストラなのにガッツリ数秒映ってます。でへ)

小劇場での公演を目指す、小さな劇団のアラサー劇団員のリアルすぎる現実をつきつけられるストーリーで、できれば色んな人に観てほしい。

 

誰でもなるべく、好きなことをしていたい。でも好きなことをするにはたいていお金がかかるし、時間も必要になってくる。お金は仕事をして稼がないとなくなってしまうし、同時に仕事は一人ではできないから人と時間を合わせる必要があり、そんなかんじで自分の自由な時間は限られてしまう。

次の休みは、あれやろう。やりたかったことをやろう。なんて考えながら、会社に行って仕事をすることは当たり前の日常になっていく。

いよいよやりたいことをやっている最中、

「これは過去のいつかの自分のためにやっているのではないか?」

「今必要なことなのか?」

「これからにつながらないのではないか?」

「こんなことをして、意味があるのか?」

とふと思い、やめてしまうことがある。そのくせ、あのときあれをやめていなければ…なんて急に思い返してしまうこともある。どうやっても、自分だけが沈んでしまうような気になって、好きなこともできなくなる。

ある日突然、夢みたいなことは突然起きないし、必死にやれば絶対上手くいくという確約はない。

それでも、好きなことをやることは楽しいし、それはいいことなのだと信じていたい。生産性がなくても、無駄なことだとしても、楽しさだけをめがけて思い切りやることは必要なことだと思う。

それが、過去の自分のためだとしても構わないけれど、過去には戻れないことを忘れてはいけない。あの頃みたいにはなれないし、あの頃よりずっと大人になったはずなのに、あの頃以上にもう自分が思うようにはならなくなっていることもある。

現実、ほんと残酷だな。ってしみじみと思う作品でした。それでも観てよかったな。もう一回くらい観たいです。

ぜひ、大塚に足を運んで、小さな劇場で大きすぎる残酷な現実をお楽しみください。