夢見草子

桜の別名を夢見草といいます。徒然なるままに休み続ける日々。

朝の魔法がとけない

朝にだめになって数日が経ち、今日はもう休むことにした。一度休んでしまったらこのまま会社に行かなくなりそうでまるっといちにち休むことがずっと怖かったのだけれど、なんかもう今日はダメだと思う。休む連絡を入れたら、少し気持ちが楽になった。少なくとも、正解だったんだと思う。

 

朝が来ると心が死ぬ。以前までは不安なことがあると夜になるほどに憂鬱になって寝付けなかったけれど、ここ数日は朝がダメだ。夜は決して早くはないが、寝付くときは穏やかな気持ちなのに、朝起きるとどうにも心身ともに動こうとしない。狂いながら凍っているような感覚だ。

わかっているのは、しっかりしなきゃと思えば思うほどだめになっていってしまったこと。しっかりしなきゃと思うことは果たしてそんなにいけないことなのだろうか。なんて考えると悲しくなってまた一つだめになっていく。やめやめ。

こんな感じでどうしようもなくダメになってしまったのは、ここ2週間くらいだ。受験生の頃や数ヶ月前までは、きちんと頑張れていて、健康的な自信もあった。だから、私はきっとまたちゃんと生活できるようになるから大丈夫、なんて言い聞かせていた。でも多分、それがそもそも違ったんだと思う。

かつて愛し合った昔の恋人と同じで、あの頃の私はもういないのだ。

あの頃の誰かは、あの頃にしかいない。どんなに恋い焦がれても、戻って来ることはない。自分のことはどうにかなりそうに見えるけれど、過去にすがっているだけなんだ。

与えられているのは未来だけ。どう過ごすとも決められていないものが常に目の前にある。

とりあえず今日はもう、会社を休むことにしたので、布団を洗って干したら出かけようと思う。

今日何かしたら明日は朝から起きれるようになったり、なんてことはきっとない。もしそんなことができるなら方法が知りたいくらいだけれど、そんな簡単な問題ではないんだろう。

朝起きると魔法のように動かないからだが抱える問題の原因も、解決策も、探すことに疲れてしまった。

今日はもう、フィルムカメラとともに、ひたすら好きな場所に行こうと思う。