夢見草子

桜の別名を夢見草といいます。徒然なるままに休み続ける日々。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

スイートシート

かつて、映画を観に行ってそれきりになって別れた人がいた。彼の家はとても遠くて、新幹線に乗って会いに行っていた。 彼の家の近くには、大きな公園とその敷地内に大きな商業施設があった。そこでデートをするのが私はとても好きだった。(ずっと東京で育っ…

優しい名前たち

自分と似たような名前の人に、勝手に親近感を覚えてしまう癖がある。 誰かと仲良くなる時、あるいは恋人ができる時なんかも、お互いに初めて会った時から「なんとなくこの人とは良い関係になれそう」と察することがあると思う。 第一印象として顔立ちや服装…

主役たちの世界

人生の主役は自分だと思う。「主人公感覚」という言葉を知ったのは、確か児童心理学の授業だった。 私の大学の学部は教育学科と心理学科があり学科をまたいで自由にとれる授業が多かった。私は教育学科だったけれど、教師になりたかったわけではないので、学…

空色の傘

家を出る時は霧雨程度しか降っていなかったのに。今日一日、ふと顔を上げるたびに目に入る止まない雨を見て、何回そう思ったことだろうか。なんでこんな強い雨の日に、傘を忘れてしまったのか。普段しているはずの置き傘が、家の傘立てで留守番しているのか…

恋を語れば

「恋って何だと思う?」 華金の中華料理屋で、恋について語り合った。ただその時の私は、一週間の疲れからかひどく酒が回って寒くて震えが止まらなくて、ろくな回答ができなかったので、改めてちゃんとまとめたいと思った。 恋に縛られるのは、好きな人や付…